皆様こんにちは!本日は「舌痛症」についてご案内します。
舌に起きる原因不明の慢性的なヒリヒリ、ピリピリ感。原因には、舌を噛んだ時にできる傷や口内炎に始まり、カンジタ症やドライマウス、舌がんに至るまでさまざまなものたありますが、特定の病気がない場合に診断されます。
特徴としては
①中高年女性に多い
②原因不明の痛みが慢性的に続く
③舌が何かに触れなくても痛む(自発痛)がある
④歯科治療を受けたころから始まることもなるが、誤って噛んだ傷や口内炎のほか、きっかけが分からないことが多い
⑤食事中には悪化せず、痛みを感じないこともある
⑥何か別のことに集中している時は痛みが減り、一人で考え事をしている時などに痛みが増す
⑦朝よりも夕方から夜にかけて痛みが増しやすい
⑧時間帯や日によって痛みの程度や場所が変動する
⑨鎮痛薬が効かない
また、心理検査を受けて頂くと、心配性でこだわりやすい、病気に対する不安が強い、過去に強いストレスを受けた、不安やうつ症状がある、といった方が多いのも特徴です。
「ストレスでなぜ舌が?」と不思議に思われるかもしれません。でも、心配事が増えると痛くなったりすることがありますよね。こころとからだは切っても切れない関係にあります。そう考えると、舌は全身の中でも特に敏感な場所ですので、何も不思議ではないように思えます。
舌痛症の原因は、現在の研究では「不明」だそうですが、痛みを減らすためにできることがあります。
☆歯が舌に当たって痛む場合
⇒舌の痛む場所を繰り返し確認することはやめましょう。
⇒歯に触れるとつらい時は、舌を上あごにくっつけましょう。コツとしては、舌をあげてあごのくぼみにペタッとくっつけ、上下の歯を軽く離すことです。この位置が舌にとっていちばん安静な位置で、歯との接触を防げます。お口をぽかんと開けていると舌が下がって舌の歯に触れ易いので、お口を閉じる習慣をつけると良いです。
⇒痛み止めは効きにくいですが、脳内ホルモンの働きを抑制するお薬は効くことがありますので、慢性痛専門の病院にご相談ください。また、漢方薬では、五苓散、白虎加人参湯、加味逍遥散が有効という報告もあります。
⇒日中の食いしばりをやめよう! 無意識に食いしばりがあると、舌が緊張し歯に強く押し付けられて痛みが増悪しやすくなります。舌に歯の型がついている方は要注意です。気が付いたら、舌を上顎につけるよう、意識してみて下さい。
次回もお楽しみに!