Author Archives: hikaristaff

口内炎ができたときの対処法とは

皆様、こんにちは!今回は口腔粘膜炎(口内炎)ができた時の食事のポイントについてお話します。

まず、口腔粘膜炎ができたらその部分の刺激に配慮した食事を意識します。炎症部分に沁みるので辛い物や熱い物を避けるという方が大半だと思いますが、なるべく早く炎症を治すためにも辛い物(香辛料)、熱い物、酸味がある物、硬い物は避けることをおすすめします。また、もし食事ができないほど痛い時には経口栄養剤を試してみてください

避けた方が良い食品わさび、からし、唐辛子、胡椒、熱い味噌汁、硬いせんべい、揚げ物など

※医師の処方が必要です経口栄養剤は甘みが強いことも多いので、凍らせてシャーベット状にしたり、インスタントコーヒーに混ぜたりアレンジを加えることもおすすめです。

また、ドラッグストアでは医師の処方を必要としない栄養補助食品をご購入いただくこともできますので、ご自身に合った方法で早く治しましょう!

 

歯とお茶の良い関係とは^^

皆様、こんにちは!今回は身近にあるお口にいい飲み物についてご紹介します。

その飲み物とは、日常的に飲む方も多くいらっしゃるお茶です。お茶には歯を丈夫にする『フッ素』のほかに『カテキン』と呼ばれるポリフェノールの一種も含まれており、むし歯の予防効果や口臭を改善するこうかなど、さまざまな健康効果が認められています。東北大学の研究(2021年)では、緑茶カテキンにはむし歯菌の増殖を抑えるだけではなく歯質を溶かす酸の産生を抑制するためむし歯を予防する効果があることが報告されました。

さらに東北大学の別の研究(2020年)では、65歳以上の高齢者24147人(平均年齢74.2歳)の1日当たりの緑茶摂取量と残存歯の本数について調べました。その結果、緑茶を1日に4杯以上飲む人はそうでない人に比べて約1.6本以上多く歯が残っていました。さらに1か月に10人以上の知人・友人に会う人はそうでない人に比べて約2.6本多く歯が残っていました。日本では誰かと会う際に緑茶を飲むことも多いため、それも関与していることが示唆されました。

古くから私たちの生活に根付いている食後にお茶を飲む習慣はじつに理にかなっていることが分かりますよね。また、お茶の有効成分をより活かすためにはお茶を口に含んで数秒してから飲み込む「含み飲み」がおすすめです!これをを毎日の生活に取り入れてみることが皆様の歯の健康に繋がるかもしれません。

 

癌治療と歯科健診

皆様、こんにちは!今回はがん治療と歯科受診についてお話します。

がん治療を受ける方は、治療前・治療中・治療終了のすべての時期において歯科を受診し、お口の衛生管理をしていくことがとても大切になってきます。例えば手術前の患者さんに口腔ケアを行うことで術後の合併症(誤嚥性肺炎など)を予防することができます。その中でも頭・首のがん治療をされる方は傷口の感染や全身麻酔で口にチューブを付ける際の歯の破折・誤飲の予防につながります。そのため、がん治療開始までの期間を確認しながら歯・口内のケアをしていくことになります。ただし、お口の状況ががん治療に影響を及ぼすと診断された場合は歯科治療を優先させます。

続いて歯科医院の選び方についてですが、がん治療を受ける病院の中に歯科があり、対応可能な場合はそちらで治療を行います。歯科がない場合は患者さんのかかりつけ医やがん診療登録連携歯科医などに病院から連絡が行き、手術前の口腔管理が可能かどうかを確認します。

「手術前に歯の治療が必要」と聞いて、がん治療が遅れることはないかと心配になる方もいらっしゃると思います。しかし術後の感染を予防するためにも、治療終了後においしいご飯を食べるためにも歯科診療はとても重要です。以上、今回は『がんになった、その時どうする?』についてご紹介しました。

次回もお楽しみに!

野菜と虫歯の関係とは^^

皆様、こんにちは!今回は虫歯と野菜の関係についてご紹介します。

1992年の研究で行われたアンケートの結果では野菜を好きな子供に虫歯が少ないこと、またその中でも生野菜をよく食べる家庭の子供はより虫歯が少ないことが明らかになっています

この結果にはいくつかの理由が考えられます。まず、野菜には歯を構成するカルシウムやリンなどのミネラル成分を含むものが多く、歯を丈夫にするのに効果的です。また生野菜は歯ごたえがあるため、歯の表面の小さい汚れなどをきれいにしてくれます。この歯ごたえのもととなるのは繊維質、いわゆる食物繊維です。食物繊維は消化酵素で、お腹をきれいにして便通をよくしたり糖分の吸収を緩やかにして血糖値の上昇を抑え、糖尿病を予防するなどの効果があります。とっても健康に役立つ栄養素ですが、肉や魚にはほとんど含まれません。このことから、野菜を食べると全身の健康維持はもちろん、虫歯の予防効果も期待できるといえます。野菜が苦手なお子さんも多いとは思いますが、歯を守るためにも野菜をしっかり摂れる食事をしましょう!

根っこの治療をした後の歯を長持ちさせるために大切なこと

皆様、こんにちは!今回は根っこの治療をした後の歯を長持ちさせるために大切なことについてお話します。

治療が終わった後に気にかけていただくことは主に3つあり

①定期的な歯科の受診

②よりいっそうのセルフケア

③硬い物を無理に噛まない

です。

健康な天然歯とは違い、根っこの治療を終えた歯には神経が通っていません。この神経は歯の寿命の長さに大きく関係してくるため、治療済の歯は将来的に失われるリスクが高いです。ある研究によると、そのリスクは天然歯に比べて前歯や糸切り歯では1.8倍、奥歯では7.4倍にも及ぶそうです。歯が人だとすると、根っこの治療は心臓などの大手術に該当します。そう考えると治療後の歯が弱くなってしまうのも頷けますよね。

では、ここからはどうして①~③のことが大切なのかをお話ししていきます。前提として、治療後の歯は弱くなっています。そのため、大きな病気をした後と同じように、その後の経過を定期的に診ていく必要があります。治療後の歯の周りがきれいにケアできていれば再発のリスクも下げることができ、また、もし再度根っこが虫歯になってしまった時も定期的にお越し頂いていれば早期発見ができます。そのため、治療が終わった後も歯科には定期的にご来院いただくことをおすすめします。

次にセルフケアについてですが、歯科で行う歯石取りも皆様の普段の歯磨きやフロスなどのケアがあってこそのものです。「神経を抜いた歯は普通の歯より弱い」ことを頭の隅に置いていただき、なるべく時間をかけたブラッシングなどを心がけてください。最後に食べ物についてですが、神経を抜いた歯は根っこも弱くなっているので、集中的に硬い物を噛んだり引きちぎるように食べているとその歯が失われるリスクがよりいっそう上がってしまいます

治療が終わって一息つきたいところですが、ご自身の歯を長持ちさせるためには皆様自身の意識がとても大切になってきます。少し面倒と感じられる方もいらっしゃるとは思いますが、いつまでも自分の歯で人生を楽しめるように頑張っていきましょう!

神経の再治療について

皆様、こんにちは!今回は歯の根っこの再治療についてご紹介します。

まず最初に、再治療とは以前に治療が終了しているところが、数年後に痛みなどのトラブル時に、再度神経の治療をする場合のことです。

再治療は、細菌感染した歯の神経を取り除き根っこの先まで消毒して人工物を充填するという流れで行われます。日数をかけて進められる治療ですが、専門医でも成功率100%とはいきません。残念ながら、細菌感染が再発してしまい再治療となることも珍しくないのです。なぜこういったことになるのかというと、根管(歯の根っこ)の形状が人によって様々で、なおかつ複雑であるからです。中には根管が真横に伸びていて器具を入れられないというパターンもあります。細菌感染が再発した場合、とる手段は2つあります。1つ目は再根管治療、2つ目は歯根端切除術です。それぞれどういうものか、説明していきます。

1つ目の再根管治療とは、読んで字のごとく、再度根っこの消毒を行い、お薬を詰める治療です。こちらの場合、治療する歯のかぶせ物や前の治療で根管内に詰めていた材料などは一旦外して、一から治療を再開します。

2つ目の歯根端切除術とは、根っこの細菌を取り除くために外側からアプローチする方法です。根っこの最先端に膿などの感染源が残っている場合、根っこの入り口から器具を入れても届きません。そんな時は頬側の歯茎を切り開いて顎の骨を削り、歯根の先端ごと切除します。この手術は基本再根管治療がうまくいかなかった時に行います。しかし、再根管治療は再度の治療ということで成功率は低く、歯根端切除術も外科手術となるため難易度は必然的に高くなります。

そのため、再治療の際にかかりつけの歯科から専門医の受診を勧められた場合は、ぜひ前向きにご検討ください。

 

 

ラバーダムについて

皆様、こんにちは!今回は当院で歯の根っこの治療の際に使用しているゴムのシートについてご紹介します。このゴムのシートは「ラバーダム」と呼ばれており、これをお口に装着して治療することによって、大きく分けて3つのものをシャットアウトすることができます。

まず1つ目に「唾液のシャットアウト」です。例えば治療中の根っこに唾液が入ると、唾液の中に含まれる細菌が増殖し、新たに細菌感染を引き起こします。そうすると、今までの治療は台無しになりもう一度はじめからやり直すことになりかねません。しかしラバーダムをつけていれば治療部位を保護できるので、スムーズに治療を進める事ができます。

次に「薬液のシャットアウト」です。治療中、根っこの中を薬液で洗うことがあります。その際にラバーダムをしておけばお口の粘膜に薬液がかからないようにすることができます。3つ目に「治療部位以外のシャットアウト」です。これは治療をする側にとってとても重要なことで、ラバーダムをすることによって治療する歯だけが目に入るようになるため格段に治療がしやすくなります。

歯の根っこの治療を受けたことがある方は「このゴムなんだろう?」と不思議に思った経験があるかもしれません。ラバーダムをすることは治療側からは手間となり治療材料コストもかかりますが、治療費には含まれていません。治療効果を上げるために患者さんのためにサービスで行っていることがほとんどです。ゴムを付けることは息苦しい事もありますが、実はこんなに多くの役目を果たしていたんです!また、治療がしんどい場合はゴムの調整もできますので、スタッフにお伝えください!

これから歯の根っこ治療を受ける方、治療中の方は今度通院先の歯科で【ラバーダム】という単語が聞こえたら「おっ!」と思ってみてください。

 

「マウステーピング」とは?

皆様、こんにちは!今回は「マウステーピング」についてご紹介します。

マウステーピングとは何かご存知ですか?文字の通り、お口に貼るタイプのマウステープで夜間にご使用いただくものです。

このマウステーピングの利点は主に二つあります。一つ目は夜間の睡眠の質が上がることです。寝ている時の口呼吸は体に入る酸素の量を10~15%減らしてしまい、深い睡眠の妨げになってしまいます。また、いびきや無呼吸などは夜間の口呼吸が原因で起こるため、マウステーピングの使用によってこれらが改善される可能性があります。

二つ目は夜間頻尿の予防ができることです睡眠時の低酸素は夜間頻尿の原因にもなっています。日本排尿機能学会によると、現在国内の40代以上の方の内4500万人が夜一回以上トイレに起きているそうです。この症状もマウステーピングで改善された症例が多くあるため、これら二つの理由で夜ぐっすり眠れていない方はぜひ一度マウステーピングをお試しください!

親不知の抜歯について

皆様、こんにちは!今回は親知らずの抜歯についてご紹介します。

親知らずと聞くと「なんとなく抜いたほうが良いのかな?」と思う方も多いのではないでしょうか。しかし実際は「親知らずだから」ではなく、口内の何かしらに悪影響を与えているため歯科で抜くことをおすすめしています。代表的な例としては①隣の歯を虫歯にしている・②歯並びに悪影響を与えている・③隣の歯根を侵している・④歯茎に炎症を起こしている・⑤親知らずが歯肉内に膿を作っている、などがあります。

①の原因としては、歯ブラシが届きにくく汚れが付いたままの親知らずが隣の歯に密接して生えていることが挙げられます。②の原因としては横向きに生えている親知らずが隣の歯とぶつかり押してしまっていること、③の原因としては倒れている親知らずの一部が隣の歯の根っこに当たり、削れてしまっていることが挙げられます。④は親知らずが部分的に見えている場合に起こる症例です。親知らずの付近は歯と歯茎の隙間に歯周ポケットができているような状態になりプラークが溜まりやすいため、非常に炎症が起こりやすくなってしまいます。⑤は、埋まっている親知らずの周りが膿胞になり、付近の歯や顎の骨が著しく吸収されるという少し珍しいケースです。定期的なレントゲンを撮らない限り自覚症状が出ることは少なく、顔が腫れたりして気づくことがほとんどです。また、これらの原因は複合的に起こっていることもあるため、親知らずの生え方によっては危険なケースとなります。

ここまでは抜いたほうが良い親知らずについてご紹介しましたが、次は抜歯の流れについてご説明します。まっすぐ生えていない親知らずの抜歯は、基本的に麻酔をしてから歯茎を切り開き、骨を分割して抜歯・その後歯茎の縫合を行うことがあります。

抜歯後の痛みや腫れ・しびれに関してですが、鎮痛剤を飲んでいただき、抜歯痕がきれいに治っていけば痛みのピークは1日後、腫れのピークは2日後です。それぞれピークを過ぎれば徐々に収まっていきます。もちろん麻酔とは別に処方箋も発行できますので、抜歯後も安心して生活していただけるかと思います。

冒頭にご説明した通り、親知らずだから抜く訳ではありません。生え方やその時の口内の状況によってはむしろ抜かないほうが良いこともあります。ですので、主治医の説明を聞いたうえでよく話し合っていただき、ご自身にとって最良の治療をお選びください!

 

ピロピロトレーニングについて^^

今年も皆様が歯のケアを通じて健康な生活を送れるよう、さまざまな情報をお届けしていきます^^

新年最初にご紹介するのは、ピロピロ(吹き戻し)トレーニングです。ピロピロと聞けば昔懐かしのおもちゃが頭に浮かびますが、昨今では美容や医療・介護現場向けのアイテムとして活用されています。これらの製品は先端の伸びるところにワイヤーが入っており、強い呼気力が必要とされます。それ以外にも工夫がされた製品が販売されていますので、興味のある方はぜひ調べてみてください!

それではトレーニングの内容紹介に移ります。まず、ピロピロは「息を吹く」というとてもシンプルなセルフトレーニングです。このトレーニングを行う上で大切になるポイントは2つ、①正しい姿勢で行う事・②毎日継続する事です。ピロピロをする際は胸を張って姿勢を正し、鼻で息を吸ってからやや斜め上に向かって一気に吹きます。先が伸びきったら10秒かけて元に戻します。これを10回で1セットとし、1日3回行います。おすすめは朝昼夜の食事前に行うことです。忘れにくいのはもちろんのこと、食事前にお口の機能を活性化させることでむせ防止につながるので、ぜひお食事前にやってみてください! ピロピロでボーリングをしたり、ピロピロで軽いものをつかんだりすることも効果的です!^^

また、今回ご紹介したトレーニング用のピロピロは年代問わずご使用いただける上にいずれもインターネットで購入できますので、一度ご家族の方とチェックしてみてください。

このピロピロは呼気力の強さによってレベル分けされており、それぞれ伸ばす長さが異なります。そのため目に見える形で成果が得られ、モチベーションにもつながると思いますので、皆様のお口をさらに健康にするためにもぜひ一度お試しください!

今年も1年、皆様の健康に口内ケアから貢献していきますので、どうぞよろしくお願いします。